中国語の勉強をしているとHSKの資格取得も視野に入れますよね。
中国語の資格はHSKの他に中国語検定がありますが、HSKは中国政府公認の資格でグローバルな資格であるという特徴があります。
そんなHSKについて、1〜6級の各級ごとのレベルや勉強時間を解説していきます。
自分が目指している等級の難易度や合格率などを確認して、対策を進めていきましょう。
HSK以外の中国語資格一覧
- 中国語検定
- 実用中国語技能検定試験
- 中国語コミュニケーション能力検定
- C.TEST
- 全国通訳案内士
- TOCFL
HSKは中国政府公認の資格
HSK(汉语水平考试)は、中国政府が公認している中国語能力試験で、世界中の中国語学習者が受験しています。
HSKは、中国語の読解、聴解、ライティングの能力を評価する標準化されたテストで、1級から6級までの6つのレベルがあります。
各級は異なる難易度と要求される語彙数で構成されており、学習者の中国語能力を総合的に評価します。
中国語の資格で知名度が高いものとして、HSKの他に中国語検定が挙げられます。
HSKと中国語検定の違いや中国語検定の難易度については下記記事よりご確認ください。
→【中国語検定とHSKの違い】どっちがおすすめか就職やビジネスへの影響も解説
→【中国語検定のレベル・勉強時間】準4級~1級の各等級ごとに難易度や合格率も解説
HSKを受けるメリット
① 就職・転職・キャリアアップにつながる
HSKの資格を持っていると、企業での中国語能力の証明となり、特に中国とビジネスを行っている企業や国際企業での就職・転職に有利です。
例えば、貿易会社や観光業などで中国語スキルを求められる場面が増えています。
ビジネスシーンでの中国語の需要が高まっているため、検定の取得はキャリアアップに繋がります。
特にアジア圏での海外進出をしている企業への就職や転職を考えている場合は、中国語を話せることは大きなアドバンテージになります。
② グローバルに評価される
HSKは国際的に認知された試験であり、世界中の多くの国で中国語能力の証明として使用されています。
これにより、グローバルなビジネス環境でも通用するスキルとして評価されます。
この点が中国語検定と一番大きな違いになります。
③ 中国への留学、就職がしやすくなる
HSKの高いレベルを取得すると、中国の大学入学や奨学金申請、就職活動で有利になります。
多くの中国の大学や企業はHSKのスコアを基準に外国人の中国語能力を評価しています。
また、大学によってはHSKの資格を持っていることが単位認定や交換留学の審査において有利に働くことがあります。
【表で分かる】HSKの各級のレベル・勉強時間
HSKは1級〜6級まであり、基礎的な単語を使用できるレベルから中国語で自分の考えを表現できるレベルまで対応しています。
中国語の初学者は1級から取得することをおすすめします。
レベル | 語彙数 | 推奨勉強時間(時間) | 説明 |
---|---|---|---|
1級 | 約150 | 約150 | 基本的な単語を使用できるレベル |
2級 | 約300 | 約300 | 簡単な日常会話ができるレベル |
3級 | 約600 | 約600 | 基本的なコミュニケーションが取れるレベル |
4級 | 約1200 | 約1200 | 流暢にコミュニケーションが取れるレベル |
5級 | 約2500 | 約2500 | 新聞や雑誌、テレビの内容を理解できるレベル |
6級 | 約5000 | 約5000 | コミュニケーションが取れ、なおかつ自分の意見や考えを流暢に表現できるレベル |
各級のレベル・難易度の詳細
1級:基本的な単語を使用できるレベル
HSK1級は、最も基礎的なレベルで、日常生活で使われる基本的な単語やフレーズを理解し、使用できることが求められます。
例えば、「你好」(こんにちは)や「谢谢」(ありがとう)などの簡単な挨拶ができるレベルです。
2級:簡単な日常会話ができるレベル
HSK2級は、基本的な会話ができるレベルで、簡単な日常会話を行うことができます。
例えば、「今天天气很好」(今日は天気がいいです)や「我喜欢看电影」(私は映画を見るのが好きです)などの日常的な会話が可能です。
3級:基本的なコミュニケーションが取れるレベル
HSK3級は、日常生活や旅行中に基本的なコミュニケーションが取れるレベルです。
例えば、レストランでの注文や道を尋ねる際の会話ができるようになります。
4級:流暢にコミュニケーションが取れるレベル
HSK4級は、日常生活のほとんどの場面で流暢にコミュニケーションが取れるレベルです。
例えば、職場での会話や友人とのディスカッションがスムーズに行えます。
5級:新聞や雑誌、テレビの内容を理解できるレベル
HSK5級は、新聞や雑誌、テレビのニュースを理解できるレベルです。
例えば、時事問題についてのディスカッションができ、学術的な内容を理解する能力があります。
6級:コミュニケーションが取れ、なおかつ自分の意見や考えを流暢に表現できるレベル
HSK6級は、ほぼネイティブに近いレベルで、自分の意見や考えを流暢に表現し、複雑な話題についても議論できる能力があります。
6級まで取得することができれば、中国での就職や翻訳業に就くことも可能です。
HSKの勉強方法
基礎文法の理解
まずは基本的な文法をしっかり学びましょう。文法書やオンライン教材を使って基礎を固めることが重要です。
文法の勉強方法の詳細はこちら
語彙の増強
各級に必要な語彙を覚えるために、単語帳やフラッシュカードを活用すると効果的です。
単語の勉強方法の詳細はこちら
リスニング練習
ネイティブスピーカーの音声を聞くことが重要です。オーディオ教材やドラマ、ニュースを使ってリスニング力を鍛えましょう。
ピンインの覚え方の詳細はこちら
→【中国語のピンインの覚え方】初心者でも1ヶ月でマスターできる勉強方法を解説
リスニングの勉強方法の詳細はこちら
→【中国語のリスニングが聞き取れない】5つの原因とリスニングのコツを解説
過去問の活用
過去問を繰り返し解くことで、試験の形式に慣れ、弱点を補強します。
会話練習
言語交換パートナーやオンラインレッスンを利用して、実際に話す練習をしましょう。実践的な会話力が試験でも役立ちます。
HSKは何級を受ければいい?
初めてなら1級から
HSKを初めて受験する場合は、1級から始めることをお勧めします。
HSK1級は、中国語学習の入門レベルであり、基本的な単語やフレーズを理解し、日常生活で簡単なコミュニケーションができるようになることを目指します。
例えば、「你好」(こんにちは)や「谢谢」(ありがとう)などの基本的な挨拶や、簡単な指示を理解することができます。
1級から始めることで、学習の基礎をしっかりと固めることができます。
就職・転職・キャリアアップを狙うなら4級以上
就職や転職、キャリアアップを目指す場合は、HSK4級以上の取得を目指すことが重要です。
HSK4級は、日常生活や職場で流暢にコミュニケーションを取る能力が求められます。
例えば、ビジネスミーティングでの発言や、メールでのやり取りなどがスムーズに行えるようになります。
4級以上の資格を持っていることで、中国語を必要とする職場での評価が高まり、キャリアアップに繋がります。
6級を取得できれば中国での生活は十分に可能
HSK6級を取得すると、中国での生活において十分に対応できるレベルとなります。
6級は、ほぼネイティブに近いレベルの中国語能力が求められ、複雑な話題についても自由に意見を述べることができます。
例えば、現地のニュースを理解したり、ビジネス交渉を行ったりすることが可能です。
6級を持っていると、中国の大学への進学や、現地企業での就職もスムーズに行うことができます。
まとめ
HSKは、中国語能力を国際的に証明するための重要な試験です。
各級にはそれぞれの難易度と要求される語彙数があり、目的に応じて適切なレベルを選ぶことが重要です。
勉強方法としては、基礎文法の理解、語彙の増強、リスニング練習、過去問の活用、会話練習をバランスよく取り入れることが効果的です。
HSKの資格を取得することで、就職や転職、キャリアアップ、留学など多くの場面で有利になります。