中国語と韓国語、どちらを勉強しようか悩んでいるあなたへ。
両言語にはそれぞれ独自の魅力と学習の難しさがあります。
中国語は話者数が世界2位と非常に多くの人が使う言語で、韓国語はK-POPなど日本人に馴染みのある言語であるという特徴があります。
この記事では、日本人にとっての中国語と韓国語の学習難易度や実用性を比較し、あなたの目標に最適な言語選びをサポートします。
どちらの言語を選ぶべきか迷っている方が自信を持って学習を始められるよう、具体的な情報とアドバイスを提供します。
ぜひ最後まで読み進めてください。
目次
中国語と韓国語はどっちが簡単?

引用:https://dila.co.jp/business/policy/
上記のDiLA国際語学アカデミーのデータを見ると、中国語も韓国語も習得が比較的易しい言語に分類されていることが分かります。
中国語と韓国語はどっちが簡単なのかについては一概には断言できません。
「読み・書き」だけであれば漢字を使う中国語の方が簡単です。
一方で、「話す・聞く」だけであれば発音が日本語に近い韓国語の方が簡単です。
つまり、あなたが「読み・書き」「話す・聞く」のどちらを優先するかで、どっちが簡単かは別れます。
ただし、どちらも英語と比較すると日本人にとっては習得しやすい言語になっているので、習得までに英語ほど時間がかかることはないでしょう。
中国語と韓国語の特徴

中国語の特徴
日本人が中国語を勉強する上で利点となることは以下が挙げられます。
中国語学習の利点
- 漢字という共通点
- 文法がシンプル
日本語と中国語はどちらも漢字を使用するため、単語の意味を推測しやすく、文字の習得が比較的スムーズです。
また、中国語の文法は比較的シンプルで、動詞の活用がなく、時制も助詞で表現するため、文法の学習が日本人にとっては簡単に感じられる傾向にあります。
日本人が中国語を勉強する上で難点になることは以下が挙げられます。
中国語学習の難点
- 声調と発音の違い
中国語は声調言語であり、四つの主要な声調があります。
音節ごとの音の高低・上がり下がりによって意味を区別しており、日本人にとってはこの声調を習得する点が難しく感じます。
また、中国語には日本語にはない発音が多く、特に母音や子音の発音を正確にするのが難しい点も挙げられます。
韓国語の特徴
日本人が韓国語を勉強する上で利点となることは以下が挙げられます。
韓国語学習の利点
- 文法が日本語に似ている
- 発音が難しくない
韓国語の文法は日本語と同じようにSOV(主語-目的語-動詞)の形になります。
例えば「私はリンゴを食べます」という文章で解説していきます。
日本語:私は リンゴを 食べます
韓国語:나는 사과를 먹습니다
中国語:我 吃 苹果
下記の表と見比べていただくと、日本語と韓国語はSOVの順で並んでいるのに対し、中国語はSVOという並びになっていることが分かります。
日本語 | 韓国語 | 中国語 | |
主語(S) | 私は | 나는 | 我 |
目的語(O) | りんごを | 사과를 | 苹果 |
動詞(V) | 食べます | 먹습니다 | 吃 |
日本人が韓国語を勉強する上で難点になることは以下が挙げられます。
韓国語学習の難点
- 文字はハングルを使用
韓国語はアルファベットでもなければ漢字でもなく、ハングルという文字を使います。
そのため、勉強を始める際はこのハングルから暗記してく必要があります。
ハングルは14個の子音と10個の母音からなる合計24文字あり、見慣れていない方にとっては違いがよく分からない文字もあります。
中国語と韓国語はどっちを勉強するべき?

中国語と韓国語のどちらを勉強するべきか悩んでいる場合は目的を明確にすることが大事になります。
ビジネスや娯楽の観点で解説していきます。
就職や転職などキャリアに活かしたいなら中国語
中国語は中国以外にも台湾やシンガポールでも公用語として使われ、世界の話者数が英語に次いで2位の約11億人います。
また、日本の貿易相手国として今ではアメリカを抜いて1位になり、全体の21.4%を占めます。
一方で韓国は貿易相手国としては3位ですが、全体の5.7%しかありません。
このように中国語はアジア圏で非常に多くの方が使用し、日本の経済にとっても深い関係にあります。
そのため近年ではビジネスの場で中国語を活かす機会が多くなってきているのです。
アジアでの取引が多い産業や企業での就職・転職・キャリアアップを目指している方は中国語を勉強する方が実用的になります。
K-POPなど海外のエンターテイメントに興味があるなら韓国語
近年は日本国内でもK-POPをはじめとした韓国のエンタメが非常に流行しています。
韓国では政府が積極的にエンタメの産業を支援していることから、盛んに海外進出も行っており、今後も日本に大きな影響を与え続けることが予想できます。
その一方で中国のエンタメの情報は日本にはあまり届いてきません。
これは中国国内での各種の規制が影響しています。
例えば中国では政府によりインターネットの規制があるため、X(旧Twitter)を使うことが難しく、代わりに日本人には馴染みがないWeiboというSNSが盛んに利用されているのです。
このように海外やアジアのエンタメに興味があって中国語か韓国語のどちらか悩んでいるのであれば、韓国語を選んだ方が今後も楽しみの幅を広げることができます。
中国語を勉強するべき人の特徴

中国語を勉強するべき人としては下記のような特徴が挙げられます。
- 中国語や台湾との取引や出張が多いビジネスマン
- 中国のエンタメや文化・歴史に強い興味がある
- 英語はある程度話せるため、第三言語を学びたい
- 英語以外の言語を習得して強い個性を発揮したい
このように既に仕事で中国語の習得が必要であったり、中国語を勉強することで趣味をより楽しめる方にオススメになります。
またそれ以外にも英語を習得済みの方の第三言語としてもオススメです。
韓国語を勉強するべき人の特徴

韓国語を勉強するべき人としては下記のような特徴が挙げられます。
- K-POPなどのエンタメに興味がある
- 韓国旅行に頻繁に行く
- 韓国との取引や出張が多いビジネスマン
基本的に韓国語は韓国人しか使用しない言語のため、あなたがどれだけ韓国に興味があるかによります。
韓国のエンタメに強い興味がある場合、韓国語の勉強をすることで字幕や吹き替えなしで楽しむことができるのでオススメです。
中国語と韓国語の同時学習は不可能

ここまで中国語と韓国語の難易度や実用性の比較を行いましたが、「中国語と韓国語を同時に勉強するのが一番いいのでは?」という疑問を持たれた方もいると思います。
しかし中国語と韓国語を同時に学習することは基本的には不可能だと考えておきましょう。
中国と韓国は近くにある国だからこそ文化や歴史で深い関わりがあり、それらが中国語と韓国語の同時学習を助ける一面があるのも事実です。
しかし、ほとんどの方にとって2つの言語の同時学習は混乱を生むことになり、非効率な勉強になることが目に見えているからです。
新しい言語の学習は「覚えた単語をどう並べたらよかったっけ?」「この発音ってどうだったっけ?」などと悩む機会が多くなります。
これを2つの言語同時に学習することは、この悩みを2倍以上に膨れ上がらせることになり、結果的に一つ一つ順番に学習するよりも多くの時間がかかってしまうことになります。
途中で挫折しないためにも同時学習ではなく、自分の目的に合わせて一つずつ勉強を進めていくことを強くオススメします。